腰痛になった際に「腹筋を鍛えましょう」とオススメされたことはありませんか?
では単純に腹筋を鍛えたらいいのでしょうか?痛いのに?
一般的に、腹筋を鍛えることを考えた際にイメージするトレーニングは、小学校の体力測定でおなじみの、「上体起こし」ではないでしょうか?
しかし、これは腹筋の中でも、最もカラダの外側にある腹直筋という筋肉を鍛えるためのトレーニングです。
では、腰痛患者が鍛えるべき腹筋とは何なのでしょうか。それは、インナーマッスルと呼ばれる、腹筋の中でもカラダの内側にある腹筋のことです。
腹筋には、細かく分けると、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の4種類があります。この中の外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋がインナーマッスルと呼ばれる腹筋にあたります。
つまり、腰痛患者が特に鍛えるべき腹筋はインナーマッスルのことであり、みなさんのイメージする上体起こしで鍛えられる腹筋ではないことが多いということを知っておきましょう。
では、なぜインナーマッスルを鍛えるべきなのでしょうか。
そのためには、まずインナーマッスルについて理解する必要があります。
筋肉にはアウターマッスルとインナーマッスルと呼ばれる筋肉が存在します。
アウターマッスルとは、主にカラダの表面を覆い、体を動かす動力源となる筋肉のことです。関節を動かしたり、カラダを外部の衝撃から守る役割を担います。そのため大きな筋肉が多く、瞬発力があり、パワーもあります。
逆にインナーマッスルは、カラダの深い所にあり、姿勢を調節したり、関節を保護・安定させたりする役割を担います。大きな力は発揮できませんが、アウターマッスルが働きやすくする縁の下の力持ちとして働きます。
インナーマッスルを鍛えることによって、腰の骨を安定させ、アウターマッスルの筋肉が余分な働きがなくなります。
腰の骨が安定しないことによって起こる、腰の筋肉の疲労や損傷による痛みの改善が図れるため、インナーマッスルは鍛えるべきといえます。
ただインナーマッスルのトレーニングは継続が必要ですし、やり方を間違えると逆に痛めてしまう危険性も…